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高森明勅
2012.11.27 06:22

ニコ生での討論を申し入れる安倍氏のセコさ

いやー、驚いた。

先の党首討論で、野田首相に「完敗」した自民党の安倍総裁が、
野田首相にニコニコ動画の生放送での討論を申し入れた、という。

現職の首相と野党第1党の党首で、
次期首相への就任がほぼ確実視されている政治家が、
何故そんなネットの片隅で討論しなければならないのか。

事実上、有権者が次の首相の適格者を見定めるための討論ならば、
もっとオープンな場を提案するのが、当然ではないか。

自分の立場に対する公的な責任感が僅かでもあれば、
こんな申し入れの仕方は金輪際、出来ないはずだ。

ニコ生なら、ここに集う安倍ファン、
安倍信者がこぞって味方してくれるに違いない、
という底の浅い打算が働いたのだろう。

見えすいた私心だ。

いくら討論に自信がないといっても、
首相に返り咲こうという政治家にしては、
あまりにもセコく、器が小さ過ぎないか。
高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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